今回は私が高校・大学と奨学金を600万以上借りた事、
その後の人生にどんな影響があったのかをお伝えします。
奨学金を借りた理由
私にはきょうだいが3人います。(3個上の兄・1個下の妹)
兄は県外の私立高校に通っており教育ローンを借りていました。
親は私の高校・大学の教育費は1円も用意していませんでした。
これ以上教育ローンは借りられないと親から断言され、
高校時代に無利子の奨学金を借りることになりました。
大学進学の際はさらに有利子の奨学金を借りて学費にあて、
生活費は全てアルバイトでまかいました。
もちろん親からの仕送りは0円です。
私の両親は
●「教育費は教育ローンと奨学金で準備する物」、
●「奨学金は子どもが返すもの」と思っていました。
これがその後の私の人生を大きく変えてしまう事になるとは知る由もなかったと思います。
奨学金を借りながらの大学生生活
高校で1つ奨学金を借り、大学では無利子と有利子の2つの奨学金を借りました。
毎月15万円程度口座に振り込まれるのですが、これは全て学費に回すので貯めたまま。
生活費と家賃は2つのアルバイトを週5で働き、まかなっていました。
アルバイトの収入が月10万で家賃が5万、生活費5万といったところでしょうか。
教職課程をとっていたので1限~5限まで授業があり、その後アルバイトに行きます。
土日もアルバイトのことが多く、遊びに行く時間がありませんでした。
誘いを受けても「ごめん、今日もアルバイトだから・・・」と言って
授業終了後にそそくさとアルバイト先に向かう毎日でした。
月10万円程度を稼ぐためには時給が高いアルバイトをする必要がありました。
居酒屋の深夜勤務や朝5時までの勤務が時給1000円以上だったため、
金曜と土曜は朝までのシフトを多く入れました。
日曜日はブライダルの配膳の仕事を入れて(こちらも時給1000円超え)いました。
名門の女子大だったのでそもそもアルバイトしている女の子は少なく、
していても家庭教師、カフェのホールスタッフなどでした。
そのため「生活費を賄うために居酒屋で朝まで働いている」等は
恥ずかしくて周囲に言えませんでした。
大学の友達とは金銭感覚も合わず、
友達もあまりできませんでした💦
奨学金返済が将来に与える影響
私の親のように子どもの高校・大学進学は最悪、奨学金は借りれば大丈夫と
思われている方もいらっしゃると思います。
それは全然間違っていないのです。
でも子どもに全額返済をしてもおうと思っている方は、
それが子どもその後の人生どんな影響があるのか考えてみてください。
以下の3つは私が実際にぶつかった全額返済の壁です。
私の場合、奨学金返済金額は当初月3万円で設定しました。
返済額600万が月1万でコツコツと・・・と呑気に返す金額ではないと思ったからです。
仮に月1万返済だとすると600万返すためには50年かかり、
返済が終わるころには70歳を超えることになります。
月3万円を返済するためには初任給が20万を超える会社に就職する必要がありました。
また家賃補助が必須条件でした。
当時はまだ女子学生の就職が総合職や事務職に分かれていて、
総合職は平均20万、事務職は平均17万の給与帯でした。
通っていた女子大は航空系(CA中心)や銀行の窓口、大企業の事務職への応募が中心で、
大学の就職窓口もOGがいらっしゃる関係でそういった雇用先の用意が多くありました。
そのため自分で調べたり、就活合同説明会に何度も足を運びました。
勝ち得た就職先は3社。すべて初任給20万超えの総合職で営業職でした。
最終的に決めた1社は「家賃補助があるから」という理由でした。
周囲は自分のやりたい事、あこがれていた職業についている中、
自分は給与面や福利厚生で会社を選ぶしかありませんでした。
毎月の給料から3万円を返済にあてる事。
これは新卒で一人暮らしの身にとって重くのしかかりました。
そのころ手取りは17万くらい。
家賃補助がある会社に就職したとはいえ、家賃補助も月5万円程度。
都内の会社指定のアパートに追加で2万くらい自己負担で支払っていました。
幸い、教理が苦ではなかったので毎日自炊をして食費を削り、会社の飲み会への参加も控えました。
付き合いは悪かったと思います。
貯蓄もしたかったし早く返済したかったので、空いている時間をつかって
飲食店のアルバイトをしたこともありました。
実質週7日働いていたと思います💦
奨学金という名の借金が600万超えの女性と結婚したい人っていますかね(;’∀’)
例えば学生の頃から付き合っていて、生活に苦労している姿を知っている人と結婚するのであれば少しは理解を得られるかもしれません。
でも何も事情を知らずに結婚を前提にお付き合いしていて、
相手に600万以上の負債があると知ったら?
最初はお互い好き同士で結婚しても返済が何十年も続いて生活費に重くのしかかったら?
幸い私の場合は主人も奨学金を借りて学費を賄っており(親が全額返済してくれた)、
私の状況はわかってくれました。そして「一緒に返そう」と言ってくれて毎月の生活費や自分のボーナスを返済に充ててくれました。
けれど、私は仕事が激務で辛くても、子どもを二人出産しても仕事は辞めませんでした。
それは自分で返済しなくてはという思いがどこかにあり、
自分自身に常に収入がある状態を続けるよう努力しました。
自分の給料から返済する、これを完済まで徹底してしました。
高校・大学に進学できたことはとても嬉しかったし、そのおかげで今の生活があります。
しかし親が少しでも教育費をためていてくれたら在学中~返済までこんなに苦しい生活しなくても済んだのでは?自分の人生は変わっていたのでは?
と思うことが今でもあります。
学生~独身時代はこんな生活をしているのは親のせいだと思って親を責めるようなことを言ったり、
連絡を取らなかったこともありました。
卒業して何十年も経ちますが、奨学金返済の話になるといまだに親も口をつむぎます。
私も複雑な気持ちになります。
自分の子どもには将来の生活が苦しくなったり、選択肢が狭まるようなことはしたくないと強く思っています。
私のような経験を子どもがしなくても済むように教育費はしっかりと準備しようと考えています。
そのために私が準備している方法を3つ紹介いたします。
準備方法①児童手当:おすすめ度★★☆
中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方に児童手当が国から支給されます。こちら所得制限があり、世帯主の年収が一定額を超えると、満額ではなく特例給付として月額一律5,000円をされます。こちら満額ためるといくらになるかご存じでしょうか。
子どもの生まれた年によっても若干の金額の差が生まれますので、金額早見表を掲載いたします。
所得制限以内で第1子、第2子がいる場合で計算すると、15年間でもらえる金額の総額は197万5,000円から208万5,000円となります。対象者は約200万円が国から給付されるという事になります。
ここで1つ注意点。児童手当は2月6月10月と4カ月おきにに支給されます。
1回あたりの支給額は4カ月分になるため4万~6万円。
生活費に充ててしまう人も多いそうです(;^ω^)
ここで断固たる意志を持ってこのお金は子どもの教育資金にする!と決めてください。
振込されたら教育費の貯蓄口座に入金しましょう!
準備方法②学資保険:おすすめ度★☆☆
こちらは100%おススメするつもりはないのですが、
私が某生命保険会社の学資に入っているのでご紹介します。
一昔前は子どもの教育資金の準備方法で真っ先に挙げられていたのではこの学資保険だったのではないでしょうか。しかし今は低金利を受けて、複数の保険会社が学資保険を撤退したり、サービスを見直したりしています。
現在は返金率(払い込んだ保険料の総額に対して、受け取れる満期保険金・学資金の割合)が以前と比べて低くなり、返金率110%を超える商品は大手(ソニー・明治安田・フコク・第一)ではもうないかと思います。(2022年6月時点)ほとんどが104~106%台です。
正直、少し投資を学ばれている方は多少のリスクのもと、自分で運用した方が効率が良いのではと感じる方も多いと思います。
①低リスクで教育資金を増やしたい
②貯金や資産運用に自信がない
契約を解約しない限り毎月決まってお金が引き落としされ、保険会社が104~106%で満期まで運用してくれます。また契約者(親)が死亡してもその後の支払いが免除されます。(普通預金ではそんなことありえませんね!)
私は社会勉強とリスク分散という意味で学資保険は解約せずにこのまま満期まで迎えたいと思います。
学資保険に加入するより、自分で投資にチャレンジした方がお金を増やせそう!という方は是非③ジュニアNISAの準備方法を試してみてください。
準備方法③ジュニアNISA:おすすめ度★★★
私が今一番お勧めしたいのがジュニアNISA(ジュニアニーサ)を利用した教育費の準備方法です。未成年の子どもを対象とした「少額投資非課税制度」でジュニアNISA口座で投資すると、そこで得た利益や、配当金・分配金にかかる税金が0%(非課税)になります。
通常、株や投資で得た利益は20%程度の税金がかかります。しかしこのジュニアNISAは5年間最大80万非課税で購入可能です。投資の期間が終了しても18歳までは非課税対象になります。
しかし、デメリットとして資産の引き出しのタイミングについて以前から不満がありました。同じNISAでも、「一般NISA」や「つみたてNISA」の資産は自由に引き出せますがジュニアNISA口座の資産は、原則として18歳より前に引き出すことができません。この制度にデメリットを感じる方も多かったようです。結局、利用者数が伸び悩み、2023年でジュニアNISAの制度は終了することになりました。
しかし、終了することが決まってから私は口座を作りました。おススメ理由はこの2つ。
制度終了に伴い変更になった運用ルール
①2023年までにジュニアNISAで投資した資産は、子どもが18歳になっていなくても、いつでも引き出せる。
②2023年までに投資した資産は、ジュニアNISAの制度廃止後も、子どもが18歳になるまで非課税で運用できる。
制度が終了になった方が使いやすくなっているんです。
皮肉なことに2023年終了が決まってからの方が、加入者数が増加したそうですよ(^▽^)私もその一人です。
運用計画としては、子どもが2022年から加入し、2023年まで80万円の枠をMAXで使いましす。160万円を18歳になるまで運用を続けます。
そして学費にジュニアNISAで運用した資産を使う要諦です。
こちらは160万円を年利4%で10年間運用した場合の予想結果です。
実際にこの通りにはいきませんが、あくまで計算上では768,391円増えたことになります。
こうした制度を使って賢く学費を準備していく事が大切だと思います。
まとめ
以上、奨学金を借りる際に親ができる事、気をつける事をまとめてみました。
少しでもみなさんのお役に立てると嬉しいです♪
・お金の問題は親子の関係性を変えてしまう。
・奨学金ありきで考えず、貯蓄や投資である程度準備する。
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